取扱い業務

遺言・相続・後見関連 基本事項のご相談
遺言関連 遺言書の作成指導及び作成(特別方式を除く)
相続関連 相続財産の調査・相続財産目録の作成
相続人の調査・相続関係説明図の作成
法定相続情報証明制度の書類収集・作成・申請
遺産分割協議書の作成
後見関連 任意後見契約公正証書の作成
財産管理等委任契約書の作成
死後事務委任契約書作成
見守り契約書作成
(家族)信託契約書の作成

基本事項のご相談

相談内容(例)

●法定相続人は?
●法定相続分は?
●単純承認・相続放棄・限定承認とは?いつまで?どうやって?
●相続財産とは?
●寄与分とは?
●特別受益者とは?
●遺留分とは?
●遺言書の種類・特徴は?
●検認とは?
●自筆証書遺言の作り方は?
●公正証書遺言の作り方は?
●遺言の撤回・変更は?
●家系図の作り方は?
●戸籍の見方は?

など
10:00~17:00 の間で
「○○ 月 ○○ 日( ○ 曜日)○○ 時~ 予約したいのですが」
と連絡下さい。
場所:当事務所(原則)、出張も可能(ご相談下さい)

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遺言書の作成指導及び作成(特別方式を除く)

遺言の種類

自筆証書遺言 遺言者本人が全文・日付・氏名を自筆で書き、署名捺印する方法
公正証書遺言 遺言者が証人2人とともに公証人役場に出向き、 遺言内容を公証人に述べ、公証人が筆記、本人と証人と共に署名捺印する方法
秘密証書遺言 遺言者が証人2人とともに公証人役場に出向き、遺言内容を秘密(密封)にしたまま、遺言書の存在のみを公証人に証明してもらう方法

各遺言の特徴

自筆証書遺言 公正証書遺言 秘密証書遺言

作成場所

自宅(どこでも)

公証人役場

出張も可

公証人役場
証人 不要 2名 2名+公証人
筆記者 本人 公証人 本人が望ましい

署名捺印

本人

本人、公証人、

証人(2人)

本人、公証人、

証人(2人)

印鑑 認印可 実印

遺言書に押したもの

証人は認印可

封印 不要(封印も可) 不要 必要

保管場所

本人 公証人・本人 本人
家裁の検認 必要 不要 必要

作成費用

不要 必要 必要

メリット

・簡単に作成

・秘密が保てる(内   容・存在とも)

・保管の心配不要

・検認手続が不要のため、ただちに遺言執行可

・存在が明確

・秘密が保てる(内容)

・ワープロや代書でも可

デメリット ・検認手続が必要
・紛失のおそれ
・発見されないおそれ
・変造・隠匿のおそれ
・要件不備で無効のおそれ
・作成費用がかかる
・秘密が保てない
・検認手続が必要
・作成手続が煩雑で、作成費用がかかる
・紛失のおそれ
・要件不備で無効のおそれ

証人の欠格者

○未成年者
○推定相続人、受遺者とその配偶者・直系血族
○公証人の配偶者・4親等内の親族・書記・使用人 

遺言書の検認

検認とは,相続人に対し遺言の存在及びその内容を知らせるとともに,遺言書の形状,加除訂正の状態,日付,署名など検認の日現在における遺言書の内容を明確にして遺言書の偽造・変造を防止するための手続です。
遺言の有効・無効を判断する手続ではありません。

裁判所HP

公正証書遺言作成費用(公証人に支払う手数料)

遺言に記載する各財産の価額

手数料

100万円未満

5000円

200万円まで

7000円

500万円まで

11000円

1000万円まで

17000円

3000万円まで

23000円

5000万円まで

29000円

1億円まで

43000円

3億円まで

5000万円ごとに1万3000円加算

10億円まで

5000万円ごとに1万1000円加算

10億円以上

5000万円ごとに8000円加算

公正証書遺言作成の必要書類

1.遺言者本人の本人確認資料(印鑑登録証明書又は運転免許証、住基カード等顔写真入りの公的機関の発行した証明書のいずれか一つ)

2.遺言者と相続人との続柄が分かる戸籍謄本

3.財産を相続人以外の人に遺贈する場合には、その人の住民票(法人の場合には資格証明書)

4.財産の中に不動産がある場合には、その登記事項証明書(登記簿謄本)と、固定資産評価証明書又は固定資産税・都市計画税納税通知書中の課税明細書

5.なお、前記のように公正証書遺言をする場合には、証人二人が必要ですが、遺言者の方で証人を用意される場合には、証人予定者のお名前、住所、生年月日及び職業をメモしたものをご用意下さい。

秘密証書遺言の手数料(公証人に支払う手数料)

秘密証書による遺言方式に関する記載についての手数料は、定額で1万1000円です。

日本公証人連合会HP

証人の報酬額

証人に関しては自分自身で選任してる場合を除き、1人あたり5000~15000円が相場。

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相続財産の調査・相続財産目録の作成

プラスの相続財産

不動産 建物、店舗、宅地、農地、居宅、借地権、借家権 など
現金・有価証券 現金、売掛金、小切手、貸付金、預貯金、株券など
動産 自動車、家財、宝石、貴金属、美術品、骨董品、など
その他 ゴルフ会員権、株式 など

マイナスの相続財産

負債 借金、住宅ローン、自動車ローン など
税金 未払いの所得税、住民税、固定資産税 など
その他 家賃、地代、その他未払いの医療費 など

相続財産目録

財産目録

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相続人の調査・相続関係説明図の作成

相続人の調査

被相続人の出生から死亡までの連続戸籍を全て集め、
誰が相続人となるのかを判断します。

1.被相続人の最新の戸籍を取得

2.1の戸籍でどこから入籍したのかの確認

3.2で確認した市区町村から戸籍の取得

4.出生した戸籍にたどり着くまで2と3の繰り返し

5.相続人の確定

相続関係説明図

相続人を一覧で確認できる図。
相続登記や預貯金等の解約時に必要。
必要な書類は

(1) 上記の、被相続人の出生から死亡までの連続戸籍に加えて
(2) 相続人の戸籍謄本

相続関係説明図

法定相続情報証明制度

平成29年5月29日から、
法務局において各種相続手続に利用することができる
「法定相続情報証明制度」が運用されています。

従来の相続手続では、
被相続人の戸除籍謄本等の束を相続手続を取り扱う各官公庁や銀行等の窓口に何度も出し直す必要がありました。

法定相続情報証明制度は法務局に

①戸除籍謄本等の束を提出し、併せて
②相続関係説明図(法定相続情報一覧図)

を提出すれば、登記官がその相続関係説明図に認証文を付した写しが無料で交付されます。

その後の相続手続は、法定相続情報一覧図の写しを利用いただくことで戸除籍謄本等の束を何度も出し直す必要がなくなり、戸籍の原本が手元に戻ってくるのを待たずに同じ日に複数の銀行に行けるようになりました。

法定相続情報証明制度

法務局HP

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遺産分割協議書の作成

遺産分割協議、遺産分割協議書

被相続人の相続財産を相続人全員で分け方を決める話し合いのこと。

どのように分けるかは相続人全員の話し合いによって自由です。

遺言で遺産分割が禁止されている場合を除いて、相続人はいつでも遺産分割協議をすることができますが、相続税の申告が必要な場合など一定期間内に完了させる必要があります。

ただ、相続人全員が集まって協議する必要はなく、代表の人が作成した遺産分割協議書も持ち回りで署名捺印しても構いませんし、郵送で順番に回しあって署名捺印しても問題ありません。

通常は、上記話し合いを遺産分割協議書として書面に残します。

なぜなら、遺産分割協議書は、金融機関、法務局、税務署へ提出が必要とされるからです

遺産分割の方法

1.現物分割

相続財産そのままの形でそれぞれの相続人へ取得する方法で最も一般的な分割方法。

2.換価分割

相続財産そのものを分けるのではなく、一旦売却して現金化(換価)したうえでお金で分ける方法。

3.代償分割

不動産などを相続人のうち一人が取得する代わりに他の相続人に対して差額の金銭を支払うことによって、相続人の不公平を解消する方法。

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任意後見契約公正証書の作成

任意後見契約とは

判断能力の低下状態(例えば、認知症)になった時に、事前に決めておいた人が後見人にとなり、その人の法律行為のサポートを約束をする契約。

後見人とは認知症となってしまった人の代理で法律行為をしてくれます。

例えば金融機関の手続きについて、原則として本人以外の者が本人のために手続きをする事はできません。
銀行は不正防止のために必ず本人確認をしないと手続きをしないからです。

また、認知症の疑いを持たれてしまうと銀行はその人と手続きをしてくれません。

このようなとき、後見人は本人の代わりに手続きをする事ができるのです。

後見人であれば金融機関でも手続きを拒否する事はできません。

後見人が事務を開始するに当たっては、まず金融機関への届け出が必要です。
取引をする際、金融機関ごとに「成年後見制度に関する届出書」を提出します。
この届け出がないと、成年後見人や任意後見人であっても本人に代わって預貯金の払い戻しや解約などの財産管理をすることはできません。

任意後見契約「移行型」

任意後見契約から、ご本人の判断能力が低下して、実際に後見が開始するまでの間、財産管理などのサポートを受ける財産管理を委任する契約(後述)を結ぶ型です。

これは、任意後見の契約の時に判断能力に問題なくとも、体の具合が良くないなどの場合に、信頼できる任意後見人となる人(異なる別の人でも可)に財産の管理をお願いしたいときに利用されます。

任意後見契約「将来型」

任意後見の契約を結んで、将来に判断能力が低下したときに後見を開始させるものです。

この場合、将来の判断能力が低下したときまでに間が空いてしまいます。

そのため、判断能力の低下したときにその状態を確認できるよう、任意後見人を依頼した人(別の異なる人でも可)との間で、見守り契約を結んでおくことが良いと言えます。

任意後見制度(移行型)の流れ

1.今は元気だが、将来認知症になったときのことが心配なので、信頼できる人(家族、友人など)と任意後見契約を締結

2.公証人役場で公正証書を作成。法務局にその旨が登記

3.認知症の発症

4.家庭裁判所に申し立て 任意後見監督人の選任 ←この時点で契約の効力発揮

任意後見制度の費用(公証人に支払う手数料)

任意後見制度は必ず公証人役場で公正証書を作成する必要があります。
公正証書を作成する費用は以下のとおりです。

(1)公正証書作成の基本手数料⇒1万1,000円

(2)登記嘱託手数料⇒1,400円

(3)登記所に納付する印紙代⇒2,600円

この他にも当事者に交付する正本等の証書代や登記嘱託書郵送代がかかります。

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財産管理等委任契約書の作成

 財産管理委任契約とは

生前に自身の財産についての管理を依頼するための契約。

判断能力が減退してしまう前においても、病気などにより身体の自由がきかなくなり、金融機関へ出向くことや細かな金銭の管理など日常生活に必要な財産の管理等が困難な場合が生じます。

そのような時に財産管理委任契約を結んでおくと、大切な財産を放置することなく有効に管理する事ができます。

この契約は任意のものですから、契約内容も自由に決めることができます。

上述の任意後見契約では家庭裁判所での後見監督人の選任が必要ととなりますので、その準備や家庭裁判所への申立て・審判の手続に時間が必要になり、その間の入院費や施設入所費のお金を家族でさえ引き落とすことが出来ない事態が生じ、家族の誰かが立て替えざるを得なくなる事態が生じかねます。

このような場合に備え、任意後見が開始されるまでの間の財産管理を依頼することををお勧めします

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死後事務委任契約書作成

 

死後事務委任契約とは

亡くなった後の事務的な手続きを行う事を約束した契約。

自己の死後の葬儀や埋葬などに関する事務を委任する契約。

例えば、

◆死亡の連絡(親族や知人などへ)

◆葬儀・お墓の準備や手続き

◆遺品の処分 ※遺品が相続財産である場合は不可

◆納骨、永代供養の事務

◆行政への手続き、届出

◆各種契約(電話、インターネット、クレジットカードなど)の
  解約

◆公共費用の支払い

◆医療費や施設への未払い金の精算

など。


同居している家族がいれば葬儀の取り仕切り・細かい遺品整理などはその家族がやってくれるでしょう。

ただ、家族がいない場合、家族がいても遠方に住んでいる場合、家族も身体が不自由な場合は、こうした事務を行ってくれるように生前に依頼しておく事がいいでしょう。

委任契約は原則として委任者の死亡によって終了しますが、委任契約の当事者間で「委任者の死亡によっても委任契約を終了させない旨の合意」をすることができますので、委任者は受任者に対して
短期的な死後の事務を委任することができます。

任意後見契約は生前のサポートになりますので、死後の事務をサポートする事ができないません。

死亡の通知であればいち早く気づいた任意後見人が善意で行う事も考えられますが、葬儀などの費用がかかる事や医療費の支払いの代理などは行う事はできません。

遺言は法律で定められたもの以外の事柄でも記載をすることはできますが、法的な拘束力が発生しないため、遺言書に記載しただけではその内容の実現は困難となります。

もっとも、遺言で祭祀の主宰者に、「遺言者の葬儀費用に充てるために、金○○円を預託してあり、それを使用して下さい」と指定することは可能です。

亡くなられた方の金融機関の口座は凍結されてしまいますので、相続人ですらすぐには自由になりません。

相続人ではない死後事務の受任者は、事務の処理に必要であっても利用する事ができません。

そのため、生前に死後の事務を行えるだけの費用を受任者に預けておく(預託金)必要があります。

預託金の金額は死後の事務を十分に行えるだけの額が必要です。

預託金が不足してしまえば必要な事務の処理も滞ってしまいます。

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見守り契約書作成

見守り契約とは

定期的に電話や面談等で意思疎通を図り、生活状況や健康状態の変化、判断能力の状況などを確認し、異常があれば速やかに適切な対応を取り、ご本人を“見守る”という内容の契約。


契約内容としては、

◆定期的な連絡や面談

◆医療や介護に関するサポート

◆生活相談(行政手続き、悪質勧誘)

など。

高齢者に同居の家族がおり日々の状態を把握してくれる人がいる場合は良いのですが、一人暮らしをされている場合、同居人も高齢者である場合、身寄りがない場合には有意義な契約です。

もし見守り契約を結んでおかなければ、本来は支援が必要な状態になっていても、誰にも気づかれる事が無く、不安定な状態で生活し続けなければならないかもしれません。

見守り契約を結んでおけば、定期的に連絡を取り合うため、体調の変化や悩み事などの相談を行う事ができ、支援する側も本人の判断能力の有無などを確認する事ができます。

任意後見契約では任意後見人が行う職務は法律行為に限られ、家族が任意後見人の場合は別として、事実行為(実際の介護等)は出来ません。

そのため、任意後見契約と合わせて利用される場合が多いのです。

任意後見人となる人(支援をする人)に、定期的に訪問してもらい電話などで連絡を取り合ってもらうことにより、任意後見の開始時期を判断してもらうのです

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民事信託契約書の作成

民事信託とは

『財産管理の一手法』で、財産の管理・処分をを信頼できる家族に託す契約。

信託銀行ではなく、信頼できる家族に託すのが、民事信託の特徴。
自分(委託者)の財産を信頼できる人(受託者)に託し(名義を変更し)、財産の管理や処分をしてもらい、その財産から利益を受ける人(受益者)を決めます。

(委託者=受益者、委託者=受託者も可)

家族・親族に管理を託すので、高額な報酬は発生しません。

決して資産家のためのものでなく、誰にでも気軽に利用できます。




「民事信託」のメリット

柔軟な財産管理の実現

不動産などの所有者である父親が、認知症等により自分の意思が示せなくなると、売ることも貸すことも取り壊すこともできなくなる、つまり、誰も手が付けられなくなる状態になります。

父が認知症になったとしても、その物件の所有権は父がもっています。
財産を売却したり、修繕したりすることを決められるのは、所有権をもった父親だけです。
たとえ長男であっても、父の了解を得ずに、勝手に売却したりできないのです。      
  民事信託では、元気なうちは、父親の指示に基づく財産管理を、父親が認知症などで判断能力を喪失した後は、本人の意向に沿った財産管理が実現できるのです。  積極的な資産運用(不動産の売却・アパート建設等)が、受託者たる長男の責任と判断で可能。  不動産の管理は信頼できる長男に任せて、家賃ですとか、売却代金はそのまま父親が得る形になります。  一方、後見人は、その人の財産を守ることが役目であり、財産を運用したり、組み替えたりすることが役目ではありません。 売却することに合理的な理由があると認められる場合を除き、家庭裁判所から許可がおりない可能性が高いのです。 後見人は、負担(家裁への報告義務など)と制約(財産の積極的な運用は不可など)が多いため、柔軟な財産管理は困難なのです。

生前贈与よりもお得

不動産の管理を引き継がせる方法には、所有権をまるごと移す、生前贈与という方法も。

生前贈与では、受益権(利益を受ける権利)も移すことになります。

この場合には当然、多額の贈与税の負担、不動産取得税や登録免許税という別の税金も発生。

すなわち、不動産を生前贈与するとコストが非常に高くなってしまうのです。

一方で、民事信託の場合には、まず、贈与税は一切発生しません。

あくまで管理する権利だけを移すので(形式上は所有権は移転)、受益権(利益を受ける権利)はそのままです。

また不動産取得税も非課税です。

登録免許税はかかりますが、生前贈与の場合と比べるとその負担は約5分の1です。

遺言書の代わりとして使える

受益権(利益を受ける権利)を誰に相続させるかは、民事信託契約で予め決めることができます。

例えば、父親が亡くなった時に、受益権は母親に相続させることを、予め決めておくことができるのです。
  父親に相続が起きた後には、管理は長男が行い、家賃収入は母親に帰属するような形にできるのです。

遺言では出来ないことも出来る

通常の遺言では、2次相続以降の資産承継先の指定は出来ませんが、民事信託では2次相続以降の資産承継者の指定が可能。
① 
父親を委託者兼受益者、次男の長男を受託者。 
店舗と土地を信託財産、 また、父の死亡後は長男が受益権を引き継ぎ、 長男の死亡で信託は終了し、 店舗と土地は次男の長男が取得する、 受託者は受益者の指図にしたがい財産を管理する、 
と設定。  
これにより、次男の長男に店舗と土地を引き継がせることが可能 
② 
父親が死亡した後に発生する相続について、受益権を承継する者を指定(受益者連続型信託)が可能。  
信託の設定時に、最初の受益者を父親、自分が死亡したら母親、母親が死亡したら長男、長男が死亡したら長男の息子、・・・というようにです。  
この受益者連続型信託については、 
信託法91条で、 
「受益者連続型信託は契約時から30年経過後の受益者の死亡によって受益権を取得した者が死亡するまで、または受益権が消滅するまでの間、効力を有する」 
旨の規定があります。

信託を行う方法(信託行為 信託法3条)

① 委託者と受託者の信託契約

② 委託者の遺言によるもの

③ 委託者兼受託者が行う信託宣言


①委託者と受託者で内容を決定し契約書を作成すれば、信託契約で  信託が成立。

②民法に定められた方式(自筆証書遺言・公正証書遺言など)で、  信託する旨を定めれば その方が死亡した時、信託が成立。

③信託宣言は公正証書など確定日付のある書面で行う必要。

 委託者は、委託者自身の財産でありながら、信託行為により特定  した財産(=信託財産)と固有財産とは切り離されることになり  ますので、委託者自身の倒産による財産の散逸の危険を避けつつ  、財産の管理は自ら受託者となって行うことで、適切な財産の管  理を行うことが可能になります。

(例)親が障害を抱える子に対して財産を贈与したいが、子自身が    その財産を管理・保全できない場合、

「自己信託」を設定すれば、親自身の破産という危険から財産を回 避しつつ、親自ら財産を管理することができるようになります。

「民事信託」は、財産の管理や承継の問題を、家族で協力し合って解決できる有効な手段

例えば

①財産管理が困難な高齢配偶者の問題

            (「配偶者(伴侶)亡き後問題」)

妻の生活のために、不動産は妻に相続させたいが、管理できるか心配。

②障がいのある子のさまざまな費用の支払い不安
               
                       (「親亡き後問題」)

障害のある息子の将来のために財産を相続させたいが、管理できるか心配。

などを解消する手段として非常に有効な手段です。

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